2025年 10月25日 ドキドキ アニメーション Ñ

10月24日~10月26日の3日間インスティトゥト・セルバンテスにて、スペイン語圏アニメ上映会が行われました。ウルグアイからは「ベチョとタンゴの魔法―ラ・クンパルシータ」が上映され、その前に、ダ・シルバ臨時代理大使の挨拶がありました。
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皆さん、こんにちは
本日は、駐日ウルグアイ大使館を代表し、映画『ベチョとタンゴの魔法 - ラ・クンパルシータ』の特別上映会に皆様をお迎えできることを大変光栄に思います。
本作は、ウルグアイの映画監督ホセ・インファントシ氏による作品で、歴史・芸術・アニメーションを繊細に融合させた美しい映画です。
まず初めに、本上映会の開催にあたりご協力いただきましたインスティトゥト・セルバンテス東京、館長のビクトル・アンドレスコ氏、そして文化部長のハビエル・フェルナンデス氏に、心より感謝申し上げます。この素晴らしい会場で、再びウルグアイの芸術を日本の皆さまにご紹介できることを、大変うれしく思います。
本日ご覧いただく物語の主人公「ベチョ」は、ウルグアイの作曲家ヘラルド・マトス・ロドリゲスの愛称であり、彼が、若くして史上最も有名なタンゴ「ラ・クンパルシータ」を生み出した人物です。
1917年、作者がわずか19歳のときにモンテビデオで生まれた「ラ・クンパルシータ」は、やがて世界中で最も知られ、心を揺さぶる旋律のひとつとなりました。ウルグアイで、この曲は国を象徴する存在であり、芸術としてのタンゴを通して、ウルグアイの人々の心とアイデンティティを表現する作品として深く愛されています。
2017年には「ラ・クンパルシータ」誕生100周年を祝い、モンテビデオのタンゴ博物館ではその歴史と創作に関わった人々の記憶が今も大切に保存されています。
本日ご紹介する『ベチョとタンゴの魔法 - ラ・クンパルシータ』は、その世界を詩情豊かに、そして想像力あふれる形で描き出したアニメーション作品です。マトス・ロドリゲス本人へのオマージュであると同時に、ウルグアイの創造的精神に敬意を表したアニメーション作品です。世界各国のウルグアイ大使館の努力により、この作品は様々な国で上映され、ウルグアイのタンゴを新しい観客層へと届けるとともに、ウルグアイと世界との文化的な絆をさらに深める役割を果たしています。
ここ日本での上映は、インスティトゥト・セルバンテス東京のスペイン語字幕翻訳ワークショップの有志の方々の尽力によって実現しました。佐藤亜希子様、石井優子様、佐藤芽久美様に心から感謝申し上げます。3人の熱意と努力のおかげで、この物語を日本語でもお楽しみいただけるようになりました。
最後に、上映後にはウルグアイの伝統料理であるエンパナーダや軽食、そして厳選されたウルグアイワインをご用意しております。ちなみに、これらのワインは日本でもお求めいただけますので、ぜひお試しください。
それでは、どうぞ映画をお楽しみください。そして、このひととき、皆さまがモンテビデオへと旅し、ひとりの若き夢追い人が生み出した旋律の世界に心を委ねていただければ幸いです。
ありがとうございました。
| ラ・クンパルシータについては、ご挨拶の中で詳しくお話がありましたので、ここでは鑑賞後の感想を簡単に記します。 日本のアニメやディズニー作品とはまったく異なる文化とジャンルの、魅力的な作品を拝見し、深く考えさせられました。1900年代初頭から半ばにかけてのウルグアイの時代背景もよく描かれていたように思います。音楽がお好きな方には、その背景やリズムを感じながらぜひ鑑賞していただきたい作品です。 また、若い方には、才能があってもその道のりは決して平坦ではないこと、そしてそれでも夢を持ち続けてほしいという思いを感じました。 上映後は、同じ建物内の別会場に移動し、ウルグアイの伝統料理であるエンパナーダや軽食、ウルグアイワインをいただき、和やかな雰囲気のうちに散会となりました。 |
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