2025年 10月 もう一つの銀河

法人会員のブルージェット株式会社の秘書、ヒメナさんが投稿してくださいました。
ヒメナさんの日本での毎日は「もう一つの銀河」と呼びたくなるほどの発見と感動の連続だそうです。人とのつながり、静かな優しさ、働くことの誠実さを学びながら、今も新しい世界を歩んでいらっしゃいます。
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私が「もう一つの銀河」と呼ぶ日本での1年半は、言葉にし尽くせないほど濃い時間でした。なぜ日本なのかとよく聞かれますが、理由は明確ではありません。ただ、新しい世界を見たいという好奇心と子どもの頃からの憧れ、そして心の奥から湧き上がる直感に導かれたのだと思います。
2023年8月、蒸し暑い夜に日本へ到着し、浅草のホステルで世界中の人々に迎えられました。街の美しさや整然とした暮らしに驚きながらも、体は時差と食生活の変化に苦しみ、不安な日々が続きました。そんな中で、洗剤の香りがふと漂うたびに心が安らぐことを見つけ、小さな幸せを感じていました。
日本は私に優しく扉を開いてくれ、すぐに仕事と住まいが見つかりました。しかし、人との距離の取り方には戸惑いました。ハグのない関係、会うまでに何週間も待たなければならない友人関係。言葉も通じず、孤独を感じました。心が少しずつ冷えていくような感覚の中で、日本の社会の「静かな親切」を理解するまでには時間がかかりました。
やがて私は日本の生活に溶け込み、改札で「ピッ」と音を鳴らして出勤する一人になりました。日本では「忙しい」という言葉を本当によく耳にしました。ウルグアイでは、たとえ忙しくても友人や家族と過ごす時間を大切にしますが、日本では家は神聖な空間で、人を招くことが少ないと知りました。その文化の違いを受け入れながら、日本人が生活のリズムを大切にしていること、働き方の中に誠実さと秩序があることを学びました。
病気で体調を崩したとき、日本の医療の迅速さと丁寧さに深く感動しました。言葉が十分に通じない中でも、笑顔と視線で感謝を伝えました。人生で初めて、病院を出て泣かずに済んだ日でした。そこには安心と信頼がありました。
日本では「衝動的でなくなること」を学びました。感情のままに行動せず、落ち着いて考えること、人を思いやることを知りました。建前という文化にも最初は戸惑いましたが、やがてその中にある本当の優しさを感じ取れるようになりました。日本人は言葉以外で感情を表すことが多く、その繊細な表現に美しさを見出しています。
現在、私は秘書として働いています。家族のためにより良い未来を築くために日本へ来て、この仕事に巡り合えたことを心から感謝しています。上司とは精神的なつながりも感じ、互いに信頼し合っています。日本の社会制度や医療、税金、そして市民を守る仕組みを学びながら、私は今も成長を続けています。
ウルグアイへの一時帰国では、上司とともに家族や友人に会い、自分のルーツと温かさを再確認しました。その経験が、再び日本語や文化を深く学びたいという意欲につながりました。
私の旅の原動力は、いつも「特別な好奇心」です。日本での日々は、私の心を何度も揺さぶり、新しい世界を見せてくれました。これからもこの銀河のように広く深い日本という世界を、学び、感じ、歩み続けていきたいと思います。
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何枚かの写真を添付します。
富士山をバックに |
伏見稲荷大社の狐の置物 |
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嵐山の竹林 |
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上司と |

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外苑の銀杏並木
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